Insta360 One RS 1inch-360 Leica レンズ

Insta360 One RS 1inch-360 Leica レンズ

結論から言ってしまうと、めっちゃ良いです。
少しお値段は高いですが満足度も高く、かなり悩みましたが買って良かったと思っています。

購入前に悩んでいたポイントからご紹介していきます。

購入検討における懸念点1: 解像感

元々Insta360 One Rシリーズの360度モジュールはそれなりに使っていて、もちろん暗所でのノイズが出るというのも気になってはいましたが、何よりの不満点は背景のぼやぼや感でした。
360度映像は使いたい部分を切り出して使うことになります。
フルHDに切り出すにしても、360度で5.7Kという解像度が問題でズームした時に解像感のないぼやっとした状態になると考えていたので、今回発売された1インチ360度モジュールの6Kとい解像度には疑問を持っていました。
もちろん解像度が全てではないことはわかっているのですが、QooCam 8Kですら解像感が微妙と思っていたので、満足いく画質が得られないんじゃないかというのが一番の懸念点でした。

購入検討における懸念点2: 熱停止がないか

THETAの1インチ版を使っているというか最近ほぼ使わなくなってしまっていますが、動画を撮影するとどのくらいだったかまでは正確に覚えていませんがたしか数分で停止してしまいます。
今回の1インチ360度モジュールはセンサーサイズの大型化での熱停止がないかというのが気になっていました。

このあたりを調べるべく、先行レビューされているかたがたの動画を見始めます。
他の製品でもそうなんですが、先行レビューの内容がメーカーの製品情報をなぞるだけで参考にならないものの方が多いので、とにかくいろんなかたの動画を拝見しました。

一番最初に目に留まったのは、アクションカムならこのかたと思っているぐらいですが、Mikasuさんの動画。

しばらく使っていて熱停止が無いことも報告されていましたし、従来の360度モジュールとの比較などもあり、かなり参考になりました。

あとは海外のかたで、実際に360度映像で他機種との比較をアップされているものがあり、こちらも大変参考になりました。

で、どうだったのかというと、十分拡大した画角ではないものの明らかに従来モジュールとは解像感が別物です。
ただ、やはり自分のよく使う画角で確かめたいのです。
そんなとき、たまたまinsvファイルを公開しているかたを発見しました。

DOWNLOAD Insta360 1-inch 360 sample video and photo / 360 Rumors

早速Insta360 Studioに取り込んでフルスクリーンにして検証します。
1インチの方はダウンロードした映像なので撮影場所も条件も全く違いますが、過去に撮った360度モジュールでの映像と同じように拡大して比較します。

従来の360度レンズでの撮影データ
1inch-360度レンズでの撮影データ(360 Rumors)

さすがに90度の画角まで拡大するとちょっと辛いものがありますが、それでも思っていたよりだいぶシャープです。

比べるとわかりやすいのですが、単体で使ったときにめっちゃいい!ってなるかどうか…
購入までかなり悩みました。
ただ、待っていてもあまり他の情報も入ってこないので、結局とりあず買ってみるといういつものパターンになりました。

一緒に買ったもの
Insta360のシリーズ、従来製品でも音質があまり気に入っていなかったので外部マイクを使えるようなアダプターとマウントブラケットを同時に購入しました。
あとは公式ストアで買うと自撮り棒が付いてくるようです。

ただ、これらを付けるとかなり大掛かりな機材感が出てしまい、気軽さがなくなってしまいます。
RODE Wireless Go IIの送信機のみでの録音機能を使って、編集時に音を合わせる方が使い勝手が良さそうです。

気になっていたところを検証

まずは何と言っても画質です。
従来の360度モジュールとの比較ですが、撮ってきた動画をInsta360 Studioで拡大してみます。
歪み補正を効かせたリニアを選択し、どちらも72.8度の画角まで拡大しています。

従来の360度レンズでの比較用撮影データ
1inch-360度レンズでの比較用撮影データ


撮影時の設定は、両方ともシャープネスを中にしています。

従来の360度モジュールとの比較もですが、スペック上なぜか24fpsと30fpsで解像度が違います。
解像度が全てではないと言いつつ、この差がどの程度あるものかというのも気になっていましたが、ぱっと見で分かるほどの差はありませんでした。

画質に関して言うと、車載動画でどうなるかも気になっています。
従来の360度モジュールでは、フロントガラスを通すとはっきりしない感じが増長されるような感じがありました。

従来の360度モジュールでの車載映像

あとはInsta360のシリーズは最高解像度で最大fpsとした場合に記録のための映像一時停止が入ることがあります。
そもそもそんなに長尺回せるぐらいバッテリーが持つのかというのはありますが、このような一時停止というのが発生すのかどうかというのは気になっていました。
これに関しては自分で試していないのですが、実際に熱停止までの時間を計測していたかたがいまして、40分ぐらいは撮れそうという結果になっていました。

使っていて気になったポイント

全般的にはかなり気に入って使っていますが、だからこそ気になったポイントもいくつかあります。
自分が何かを購入する際には、このようなちょっとネガティブな情報の方が知りたかったりするので敢えてご紹介しておきたいと思います。

・意図せず電源ボタンを押してしまう
レンズ取り外しのボタンと近いため、取り外す時に電源を入れてしまったりすることがあります

・フリーズ
この手のカメラではよくあることですが、使っていて何度か発生しています。
バッテリーを外すにもとにかくばらしていくのが大変なので、もう少し安定したファームが出ることに期待しています。

・モアレが出ることがある
解像度がそれほど上がっていないのに解像感があがっているのはこれかなと思いました。
おそらくローパスフィルターが無いとか、かなり解像感に振ったものになっているのだと思います。
ビルの壁のモアレが出ています。

1inch-360度レンズでのモアレ

・最大ビットレート120Mbpsってどうやったら出るの?
いろいろ設定を変えて撮ってみても、ビットレートは100Mbpsになるのですが、スペックシートにある最大ビットレートってどうしたら出るのでしょう。
もしかすると、これがRコアとRSコアの違いだったりするのでしょうか。
コアを付け替えるにも、充電端子の蓋を外したり何かと手間がかかるのでまだ試していません。

・やっぱり重い
開封動画の中でもお話していましたが、従来モデルと比べて約100g程度しか増えていないのですが、それでも重いなと感じることが多いです。
自撮り棒に付けた際のずっしり感もそうですし、車載するにも今までのアクションカムのように適当にぶら下げておくには落下しないかちょっと心配です。

そんなこんなで、いろいろと書いてきましたが、360度カメラとしてはダントツの画質であり満足度の高い製品です。

動画レビューはこちら

おまけ:車載動画の360度版
初期位置が私の顔になっていますが、スマホを動かしたりマウス操作で方向を変えることができます