SAMYANGレンズのファームウェアアップデートと失敗した話

SAMYANGレンズのファームウェアアップデートと失敗した話

今回はサムヤン製レンズのファームアップデート方法と、アップデートに失敗したお話です。

SAMYANGから発売されたAF 45m F1.8 FEを購入するにあたり、遠景のフォーカスがイマイチという情報があったので対応ファームウェアが出ていることを確認。
さらに、手持ちの2本のレンズも動画撮影時の絞りコントロールの改善というファームが出ていたので、ファームアップしておきたいと思い、レンズステーションも同時に購入しました。
(この中にAF 24mmの動画撮影時のAFピントずれ対応も入っているものと思われます)

では、ファームアップの手順から紹介していきたいと思います。

必要なソフトウェアとファームウェアのダウンロード

SAMYANG公式サイトの上部メニューから Support を選びます。(サブメニューは選びません)
まずはレンズステーション用のアプリケーションソフトをページ中段からダウンロードしてインストールします。
このアプリケーションは常に最新のものを使うようにしましょう。


SAMYANG Webサイト Supportページ

続いてファームウェアのダウンロードです。
レンズマネージャーの上に取扱説明書ダウンロードという項目があり、この中のFirmwareをクリックします。
続いて各レンズ下の「インストール」ボタンを押すとファームウェアがzipファイルでダウンロードされますので、zipを展開し、中の.hexファイルを準備しておきます。

上記メニュー構成は記事執筆時点(2019/08/25)のものです

レンズステーションによるファームウェアアップデート

レンズステーションをUSBポートに接続し、ダウンロードしたレンズステーション用のアプリケーションを起動します。
このとき、USBハブ等ではなく十分に電源供給できるポートに接続することを強くお勧めします。

レンズを装着し「レンズの接続」ボタンを押します。
レンズ情報が表示されますので、「ファイルを開く」からダウンロードして展開したファームウェアの.hexファイルを選びます。
ロードされましたとダイアログが表示されたら準備完了です。
「ファームウェアの更新」ボタンを押します。
進捗状況が表示され、ファームウェアがアップデートされます。

スクリーンショットを撮る前にトラブルがあり、レンズステーションを販売店に返送してしまいましたので、そのトラブル内容を記録した動画を貼っておきます。
なお、Windows10のゲームモードを使って画面キャプチャしたところ、途中のダイアログ等が一切記録されないという残念な状況になってしまいました。

ファームウェアアップデート失敗に関する詳細と考察

今回、レンズステーションは中古品の在庫を購入しました。
このため、レンズに不具合があるか、レンズステーションに不具合があるか、それとも環境の問題なのかという切り分けが全くできていないまま、まずは販売店に連絡しました。

サムヤンさん自体(もしくはケンコートキナーさん)が修理対応を行わず基本的には交換となることは知っていたのですが、今回もそのパターンで原因究明は全くされていないという状況です。

まずはレンズが新品交換となり手元に返ってきました。
レンズステーションは中古の同等品が無いということで、返品処理を打診されました。
しかし、ファームが十分じゃないレンズだけが手元に残っても安心して使えませんので、再現テストをするので返送してもらうか差額は払うので新品を手配してほしいということを伝えたところ、新品のレンズステーションを購入することになりました。
この記事を書いている時点では、新品のレンズステーションの到着待ちの状況です。

では、環境はどうなのか。

今回使用したPCはMSIさんのNightBladeというWindows10ゲーミングPCです。
小型なものですがデスクトップ機なのでUSBの電源供給が不安定になることは考えにくいと思い、このPCで行ったわけですが、途中でレンズが切断された状態となりファームウェアアップデートに失敗しました。

何かしらログが出ていないかというのを確認したのですが、Windows側のログにはそれらしきものがありません。
アプリケーション側でログを取っていないかを調べようとしたところ、アプリケーション本体がProgram Files系のディレクトリに見つかりません。
なんと、こんなところにありました。


SAMYANG Lens Station アプリケーション

Windowsに詳しいかたなら「!?」とお思いになるでしょう。
AppDataのしかもTemp配下って…テスト用アプリじゃないんだからという感じです。
もしかしてサムヤンさんってソフトウェア開発苦手だったりするのかな…という不安。
当然のごとく、アプリケーションがログを出力しているなんてことは一切ありませんでした。

結局原因が何かわからないままですが、新品のレンズステーションが届いたら、ハードとOSの組み合わせがしっかり管理されているMacでアップデート作業を行ってみようと思います。

サムヤンさんの修理対応を行わないという方針、余計な対応コストをカットすることで製品を安く販売することに繋がっているのだとは思いますが、ファームアップに失敗したら買い直し(若干は安くなったはず)というのはちょっと怖いです。

ということで結構ネガティブなことを書いてしまいましたが、レンズそのものはとても画質とサイズ感、重量、金額のバランスが良くどれも気に入っています。
ユーザーとしてはソフト面の改善、サポート面の改善というのをぜひともお願いしたいところです。