SONY α9 購入前(発売前)に調べた情報まとめ

SONY α9 購入前(発売前)に調べた情報まとめ

2017/05/13 ハンズオンでの気になる声もを追加しました。

まずはご報告です。
α9を予約しました

α9
写真は実機がまだ手元にないため公式サイトより拝借

これまで仕事でも使うフルサイズ機として、EOS 5D Mark IVとα7IIを使っていました。
α7IIはとてもコストパフォーマンスの高いカメラですが、動き物や暗所ではちょっと弱いということで5D Mark IVと併用していたのが現状です。
α7RIIの高感度性能の良さを知っていたので2400万画素のα9で裏面照射型なら暗所性能は全く問題ないだろうということ(実際にα7s並みとの話も)と、前評判としてAFが他社のフラッグシップ機並みに性能アップしているということで5D Mark IVをリプレースすべく予約しました。

いろいろなかたから聞いた話では、このあたりはどこのメディアにも出ていないかもしれませんが、α9は絵作りに対してかなりかなりキヤノンを意識して作られているようです。
センサー自体も新開発ですが、ローパスフィルターもかなりのコストを使って開発されたようで、5D Mark IVのローパスフィルターのモアレや偽色は十分低減されるが高い解像感というあの感じが期待できそうです。
ローパスレスの機種も増えて来ていますが、個人的にはα7からα7IIへの買い替えの時に悩んだ結果α7RIIではなくα7IIとした最大の理由がモアレでしたし、5D4のローパスフィルターの感じは気に入っていたので、正直かなり期待しています。

ご参考:ネットで見つけたα7RIIでのモアレの例。こんな感じに出てしまうとさすがにきついのです。

ということで、すでに予約してしまったのですが、細かな使い勝手等気になって調べた内容を自分用メモ的に記載しておきたいと思います。

α9の撮影・露出関連の機能

スポット測光位置が中央とフォーカス位置の選択可能になったことが個人的にはかなり嬉しい変更です。
露出まわりもα7RIIにはあってα7IIには無かった機能が存在しており、α9ではα7RII同様にISO AUTOの低速限界が設定できるようになっています。
ホワイトバランスオートの種類(AWBの優先設定が標準、雰囲気優先、ホワイト優先)が設定されたのは、EOS 5D Mark IVを意識してのことでしょうか。
これも個人的には嬉しいアップデートです。
しかし、オートホワイトバランスについては、イマイチとの評価も海外サイトに出ていたりしました。
ファームウェアアップデート対応となるのでしょうか。

α9のAF周りはより細かな設定が可能に

α7RIIにはありましたが、α7IIにはフォーカスの速度や追従感度の設定はありませんでした。
α9ではこのあたりの設定も可能です。
また、縦と横それぞれのフォーカスエリア切換えが可能であったりと、EOS 5D Mark IVで便利だと思っていたことと同等の機能も実装されているようです。

タッチパネル操作について

タッチ操作は入、切のみの選択のようです。
マルチタッチ非対応、メニュー画面はタッチ非対応らしいので、主にAFとプレビュー用でしょうか。
ファインダーを覗きながらのタッチパッド的なAF操作ができると嬉しいのですが、α6500では可能のになぜかできないようです。

α9では動画は必要最低限のスペックに

全画素読み出しの4K対応ながらもフレームレートは30pまでのようです。
α7II系では全機種に搭載されていたSLogの記述が一切ないので、SLogには対応していない気がします。
しかしながら、必要十分なラインをしっかり押さえて実装している印象で、個人的には5D Mark IVの中途半端な4Kの仕様よりも好感が持てました。

4K動画は、おそらくα7SIIIなのかα9Sでしっかりしたものを搭載してきそうな気がします。
もともとα7Sシリーズ自体が星空の動画を撮るために設計された機種(2.8通しのレンズで30fpsの時のISO感度を逆算したとか…)というのを聞いたことがあり、動画に関してはSシリーズがメインなのかなと思われます。(8Kとかまで行くと今度はRでしょうけど)

カスタマイズ性

撮影時と再生時のカスタムファンクションが別々で設定可能になっているようです。
カスタムキー設定可能な項目はかなり増えているようで、一番嬉しかったのはFINDER/MONITOR切換、ライブビュー表示(設定効果反映On/Off)が割り当て可能になっていること。
FINDER/MONITOR切換はAUTOだと直射日光下や着ているものの光の反射率によって誤動作するので、ワンプッシュで切り替え画面に行けるのはとても助かります。
α7IIではできなかった操作部のロックができるようになったのも、誤操作防止として助かります。
キーのカスタムとして歴代機種でずっと気になっていたのが、十字の上ボタンはDISP固定で個別の割り当てができません。
この仕様はそのままのようですが、マルチセレクターがついたのでAFポイントの移動の時の誤操作は気にしなくても平気な気がします。

その他

細かいですが、これもα7RIIにはあってα7IIには無かった項目で、著作権情報を登録することができるようになっています。
また、同様にUSB給電しながらの使用もα7RII同様に可能なものと思われます。(メニュー項目にはUSB給電の入、切の設定がありました)

一番未知数と思っているのが耐久性です。
シャッター耐用回数は50万回(電子先幕シャッター使用)とα7RII同等のようですが、ボディ側の堅牢性や耐寒性等、他者機に比べてどうなのかは使ってみないとわからないと思っています。
防塵防滴性は従来のα7シリーズより高いという情報はありました。

ハンズオンでの気になる声も

プロサポートメンバーは一足先に先行展示があり、各メディアやカメラマンのかたからの意見では改善要望もすでに出ているようです。
個人的に気になったのはEVF。
やはりどうしても遅延は避けられない模様で、オリンパスのプリキャプチャーのような機能があると良かったのかもしれません。
また、液晶パネルとの色のずれも相変わらずあるようです。

その他細かいところでは、RAW+JPEGでの撮影の場合は、やはりエクストラファインではなくファインレベルのJPEGとなるとのこと。

ここまでの性能や設定周りで参考にしたサイトは以下のとおりです。

※RAWデータ(ARW)はCapture One 10で開けることを確認しました


余談ですが、50万近いカメラですので、さすがに買うことをかなり躊躇していました。
決め手となったのは諸永プロとの会話の中のこんな言葉でした。(原文ままではありません)

デジカメはカメラ自体がフィルム
3年分割で1ヶ月のフィルム代として考えると安いもの
本当に必要なら買うべきで、それよりも何を撮るかの方が重要

ものすごく納得感があり、正論でした。

半分趣味が故に単体で黒字化はできていませんが、それでもお代をいただいてお仕事として撮影している身です。
そのための道具ですから必要であれば買うべきなのです。